見ました?【コムデギャルソンCOMME des GARCONS 2018 SS】感想
こんばんは、スタッフOです。
ギャルソンの2018SSコレクション、見ました?
今回も例に漏れず、とんでもなく前衛的でしたね… モード若輩者の私としては全面降伏で笑うしかありませんでした…!
毎度コレクションでは川久保氏の怒りというか、なんらかの強いメッセージが感じられますが、今回は本当にどう受け取って良いものやらわからなくて…
とにかく権利問題が大変そうだなって…笑
全体として今回の表現では既存の図像、イメージを利用する手法をとっていましたね。
さっと振り返ってみましょう。
まずは、16世紀マニエリスムの画家アルチンボルドによる肖像画を用いたドレス。
アルチンボルド展はちょうど今夏、国立西洋美術館で大盛況でしたからね。マーケットイン!(なのかな?)
こちらの元ネタは、神聖ローマ皇帝(ルドルフ二世)に献上された肖像画です。
(ややこしいんですが、ローマ神話の登場人物ウェルトゥムヌスをモデルにしつつ皇帝を表現したそうです。)
しかしこの騙し絵、単なる「遊び」に留まってはいないんですよね。
四季の花や野菜や果物などのモチーフを使うことは四季の永続的な循環を表すこと、
つまり、皇帝の顔をそれらで表現して献上することは、「神聖ローマ帝国の永続的な繁栄を祈ること」になります。
すごくないですか? 川久保氏が取り上げるだけあって深いのですこの作品は。
わたしはこのドレスが単なる流行りの便乗ではないのだと確信しているし、今回のコレクションでの彼女の本意を理解する大きな手がかりになるような気がしてます。
まあ、まだ、気がしてるだけですけど。
ちなみに同じ作品が、なんと実は2015年のマルジェラにもインスピレーションを与えていたみたいです。
よほど現代の前衛デザイナーの創作衝動を掻立てる顔なんでしょうか。
お次はこちら、ギラギラ×水墨画!
侘び寂びとは?って感じで面白いです。相反するものの組み合わせ。
長谷川等伯かなと思ったんですが違うみたいです、元ネタを知っている方おられましたらぜひ教えてください…!
これもギョッとしました。
高橋真琴さんの美少女イラストが惜しげも無く…
しかし、もうそれだけでもお腹いっぱいなのに、後ろがこれですからね!困惑!
ちなみに、高橋真琴さんの展覧会が明日10月3日(火)から西武渋谷でやっているそうなので興味ある方はぜひ。
ツイッター等で最も物議を醸したのはこのあたりでしょうか?
著作権は…
ギャルソン社のことですから、これ全部きっちり許可とってるんでしょうね… すごいです。
「独立したモチーフを組み合わせて大きな1個を作り上げる」って部分ではアルチンボルドの手法を踏襲していると言えますかね?言えません?
無理矢理つなげてみました。
いやしかし、過去と現在、ファインアートとポップアートを「素材」として大胆な表現を続けるコムデギャルソン、流石です。
早くも次が楽しみになってきています。 中毒みたいです…